短いナハネ11
作成日:2021/5/3

大昔に改造したナハネ11。色々事情があって手を入れる事にしました。その事情というのが何ともお恥ずかしい内容でして。
手を入れる前の2両のナハネ11。
トイレ窓を改造し、屋根の冷房装置をタヴァサのパーツに置き換えたものです。それで事情というのは、”改造のベースを間違っている”という事です。下の方はベースがスハネ16になっています。そんな事あるわけないって思うのですが、塗装を終えインレタを貼るまで、素で気づきませんでした。何かヘンだ、と気づいた時には後の祭りです。

こういうミスをする人は他にいないでしょうが、こんな人もいるんだ、くらいでご笑覧頂ければと思います。
長年しれっと使い続けていたわけですが、最近旧客の整理をし始めました。その中で、この短いナハネ11もいよいよどうにかしなければと思い、再度改造する決心をしました。

一番てっとり早いのは、オハネ12を買ってきて改造する事です。しかしそれだと、屋根のクーラーを削る必要がある上に、短いナハネ11が余ってしまうわけで、今一つうまくない感じです。
少々乱暴ですが、長さが合えばいいのだろう、という事です。
そこで、この短いナハネ11を延長することにしました。まずはボディのデッキ側をバッサリ切り離します。約3.3ミリ延長してあげれば良い、という事ですね。切ってしまえば後戻りはできません。
天井をプラバンで補強し、側面も切り出したプラバンで延長しました。
パテを盛って継ぎ目を平坦にしておきました。
給仕室の窓は、約1ミリずらしました。ガラス窓は切り離して単体ではめ込めるようにしておきます。反対側は、所定の位置に穴をあけ、窓を新設しました。
やすり掛けの最中に削れてしまった水切りは、薄いプラ板を貼り付けて、再生しておきました。
屋根も延長した車体に合わせ、プラバンとパテを盛って長さを合わせておきました。塗装してしまえば、延長跡はあまりわからなくなります。
ボディがある程度できたので、床下と室内に移ります。
ボディさえ何とかなれば、後は楽に進むかと思っていたのですが、甘かったです。

台車間の距離も違っていて、どこまで工作するか悩みました。結局、床下機器を中心に、赤い部分を削って詰める・緑を足す事にしました。
バサッと切り離しました。これで何とかするしかなくなったわけです。
床下は、付属のオモリに接着することで一体化し、切り離した床下同士の接着はしていません。一番頑丈にしかもてっとり早くくっつけることが出来たと思います。延長部分は、0.5ミリのプラバンで作成しました。
床下の切りつめを行った結果、室内の寝台のピッチが窓と合わなくなりました。予想はしていて、気にならない程度ではないか、と思っていたのですが、ちょっと甘かったです。
室内の取り付け位置を変更するには、ボスの位置を二か所とも付け替える必要があります。
プラ用ののこぎりで切り離し、正しい位置に接着しなおしました。強度の心配はありますが、まあ、何とかなるでしょう。
で、まあ、車体にはめてみて、大体画像の位置くらいに取り付けられるよう調節すれば、窓と寝台のピッチが合うわけです。
上がオハネ12。下が今回の改造品。長さがおおよそ一致しています。これなら大丈夫そうですね。
次にトイレ窓を交換します。
元々はオロ11か何かのトイレ窓をおゆまるくんでコピーして使っていたのですが、見てのとおりあまり良い出来ではありません。
そこで3Dプリンターを使ってトイレ窓を作成しました。当たり前ですが、きっちり出来てますね。ちょっとHゴムが細い感じがしますけど、まあ、そこは大丈夫です。
元々のトイレ窓の穴を、新しく作り直した窓に合わせて修正しました。
削れてしまった号車・列車名差しは、エッチングパーツで取り付けておきました。
車体も完了となりましたので、改造部分だけ塗装します。全体を塗り替えると、インレタのやり直しも発生し手間がかかりますので・・。
トイレ窓は、フチのみ色を差し、本体は成形色のままとしました。それほど違和感がありません。塗装が終わったら、トイレ窓をはめました。すんなりはめることが出来、またすっきり仕上がったので、大満足です。
台車ももちろん再利用です。カプラーの軸が短いので、プラバンをかませて延長しておきました。
強度の必要なところですので、真鍮線で補強してあります。
元通りに組み立てて完成となります。
屋根との合いが怪しいですが、私レベルではあまり気になりません。どちらかと言えばトイレ窓の印象の悪さが気になっており、そこが解消されて良かったです。
新設した給仕室の窓には、あまり品のナハ11の窓ガラスを切り詰めて、はめ込んでおきました。断面の白が思ったより目立つのでおいおい調整します。
トイレ窓もすっきり仕上がって、見た目も良くなりました。以上でこの記事は終わりです。最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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